『アノマリス/ANOMALITH』レビュー 粗削りながら、良作【ネタバレなし】

先日配信された体験版をプレイし、体験版が思いの外良かったのでデジタルデラックスエディションを購入してみました

どうせフリューだし…とネットでは言われてはいますが、私は本作が初フリュー(多分)

タイトルアノマリス/ANOMALITH
開発Winning Entertainment Group
パブリッシャーFURYU CORPORATION
発売日2026年10月29日
対応機種PlayStation®5 Nintendo Switch™ 2 Steam® (PC)
価格ダウンロード版
通常版 8580円
デラックス・エディション 12100円
プレイ環境PC

本作のジャンルは異常探索アクションアドベンチャーと公式サイトに記載されている

なんじゃそりゃ?なので更に引用すると

異常現象 × 変異する少女 × サバイバルTPS

まず初めにはっきりと記述しておきますが、ゲームプレイや質感は令和にリリースされる代物とは到底思えないです

モーションもモデリングもリッチではないですし、アクションに関しても粗が目立ちます

確かに技術的な制約を感じさせる部分も多々ありましたが、私はこのゲームをとても気に入りました

それは最近感じている懐古主義的ななにか、幼少期の思い出を求めてしまう自分の心境と本作がマッチしたからなのか?

正直、それはわかりません

でも、久々に頭痛がするほどゲームに熱中してプレイしたのは事実です

アクション

銃撃と近接攻撃を組み合わせたアクションで、銃声はチープながら薬莢が床に落ちる音はちゃんとしており、静かな異界での没入感は高め

左右視点の切り替えもあり、慎重に角を曲がることも出来ます

せっかくなら銃を構え直すモーションもほしいとは思いました

武器の使いまわしは一部のみで種類も多く、アタッチメントをつけると見た目も変わるので好きな武器を探す楽しみもあります

防具の種類は豊富で、見た目だけを変更することも可能なので、フォトモードを利用して写真を撮る楽しみもあるみたい

武器にも見た目だけ変更する要素が欲しかったと思ったので、アプデに期待

敵にはそれぞれ弱点や特殊な倒し方が必要な個体もおり、動きは単調ながらTPSとしての一定の面白さはありました

更に敵の体の一部に「過生成異物」と言われるピンク色の宝石みたいなのが付いている

その大半は胴体や体の先など、弱点以外の場所についていることが多く、弱点だけ撃てば良いというものでもない点も良かったです

「過生成異物」というのは、持ち帰るとアーティファクトに変化し、スキルや武器に追加効果を与えるもので、後半は何をつけるかによって難易度が大幅に変わるので重要です

近接攻撃はあまり使いませんでした

自ら体力を犠牲にすることが可能なので、体力が半分以下になるとMPが回復する仕様を使って、近接で攻略もありだとは思います

パリィに関しては、入力の受け付けがかなりシビアで覚えゲー

反射的にパリィをしてもズレることが多かったのでもう少し調整はしてほしいなと個人的には思いました

また、無敵時間が付与されるわけではないため、ボス戦でパリィを使うと雑魚にボコされることもあり、そこら辺も微妙だなぁと

後半になればなるほどスキルもアンロックでき、アーティファクトとスキルの組み合わせで自分なりの戦い方を見つけられると思います

難易度は5つあり、私はハードを選択

任意のタイミングで切り替えることができ、難易度による実績などはありません

好みに合わせてと言いたい所ですが、ハードの場合だと物語の中盤以降までの防具を付けていても中ボスの攻撃に耐えられることが少なかったので、リトライ耐性がない人はノーマルやイージーがいいかもしれないです

ここまで書きましたが、奇妙な敵との戦闘は爽快感と不気味さのバランスが良く、雰囲気も相まってカジュアルなTPSとして成り立ってると思います

探索、ゲームシステム

今作はルートシューターのシステムを採用し、どうみてもバイオのアタッシュケースに武器やアイテムを詰め込むのですが、武器や弾薬を詰め込むとアイテムを拾う余裕がなくなります

なので自分の戦略に合わせて装備を選ぶ必要性があり、どの装備で出撃するかという楽しみ方ができて好きです

マップの雰囲気はリミナルスペースの影響を強く感じさせ、不気味さと心地よさの間の子という感じでいい

敵やアイテムなど、異物の多くはSCPに影響を受けていると思うので、好きな人にはトコトン刺さると思いました

ホラー要素もほぼ皆無でどちらかといえば不気味、ホラーが苦手な自分でも楽しめました

マップ自体は固定で、敵の配置や敵が大量に湧くロックダウンイベントがランダムというくらいでした

一部のマップだけでもランダムになったりすると、異界が常に変化し続けているという設定の雰囲気が表現できたのかな?と思います

各ステージに設置できるポータルを使えば、収集アイテムを倉庫に送れたり帰還もできるので自分のペースで探索ができます

ただ、ボス戦の前にポータルが無かったりするので結果的にアイテムをスルーせざるを得なかったり、弾薬がない状態でボス戦になることもありました

落ちてる弾薬を拾う度にバッグの整理をすることもあったのでもう少し導線を考えてくれたらなぁ…と

拾ったアイテムは売却したり、装備を開発したり強化するために使うのですが、ウィッシュリスト機能やアイテムのロック機能がないので少し不便

本作の厳選要素であるアーティファクトも、売却画面では詳細が確認できない

そのため特殊効果がないものや、低レアリティのものを優先して売るくらいで、比較しながら売れるようにしてくれるだけでも大分助かると感じました

シナリオ・演出

本作は田中ロミオ先生によるシナリオで、発売前から界隈では話題になっていたと思う

私は『人類は衰退しました』というラノベ原作のアニメを見たくらい

当時のラノベとしては異質だったような気がして印象に残ってる、今度見返すのも良いかもしれない?

話を戻して、本作を気に入った理由の大部分を占めているのは、間違いなくシナリオ

シナリオしか良くなかった、のではなくシナリオを通してゲーム体験そのものに深みが生まれていく所だ

踏み込んで話してしまうとネタバレになってしまうので多くは語れませんが、設定や体験版をプレイして気になった人はぜひ最後までプレイしてみて欲しい!

自分はクリア後も登場人物たちの事を考えてしまう。もし可能ならDLCを出して欲しいと強く願います

サブミッションも含め、全編フルボイスなのも気合入ってるなぁと感じました

主人公の水無月玲緒奈役の上田瞳さんの演技がすごく良くて、シナリオを通して普段はぶっきらぼうな主人公が感情を剥き出しにする度に、心が揺さぶられた

声優陣の演技目当てでも買う価値はあります 

紙芝居形式の会話が殆どで、ゲームプレイのテンポが悪く感じるところもあります

説明や軽い会話はインゲームでの通信を使うなど、場面に応じて使い分けてくれるともっと良かったと思います

まとめ

少し辛口になってしまった理由は、このゲームがAAAタイトル並の価格だからです

私自身はフルプライスで購入して後悔はしていませんし、AAAタイトルだから満足できたなんて幻想を抱いてる人もゲーマーなら居ないのでは?とは思います

焼き増しを重ねた新作と名ばかりのDLCみたいなゲームも、ワンコインでずっと遊べるゲームも世の中には転がりまくってますから

価格が面白さを保証するなんてことはありえません

とはいえ、本作の通常版が4~5千円くらいの値付けだったら、もっと納得するかな?とは思います

アクションは粗が目立ちますし、不便な部分も少なくありません

しかし、様々な武器を使って戦闘する楽しさもありましたし、シナリオがめっちゃ面白かったのも事実です

本作はADV+カジュアルTPSみたいな感覚でプレイすると魅力的だと思います

私個人としては、懐かしさと不便さを微笑ましく思える人でよかったかな~って

バグについても、進行不能のバグには一回遭遇したくらいで、ロードしたら治ったので個人的には気になりませんでした

万人にオススメ!って訳ではないですが、セールが来たら他人にオススメするかなって感じです

P.S

半分くらいしかやってませんが、サブクエは擁護できないくらいマップ内の導線が酷いのです

一時帰還して近くのポータルから出撃した方が早い場合もあり、苦行に近いものが多いと感じました

世界観の深掘りが多いので、箸休めと素材集めと割り切ってこなしていくことをオススメします

© FURYU CORPORATION

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